ろくろく上映会 第5回目も面白かったー。
2017年 04月 04日
特に『竹縄のさと』では日本の手仕事の奥深さを実感しました。
「竹縄(たかなわ)」とは、字のとおり竹で作った縄のこと。昭和初期まで、日本の各地で作られていたようです。東秩父村(埼玉県で唯一の村だそうです!)の萩平では、地元の有志による保存活動が現在も続けられています。昭和54年に、一度衰退した竹縄製作を再現する形でビデオ撮影したとのこと。そのときの撮影スタッフのお一人がカメラマンの伊藤さんでした。
ビデオでは、その驚きの製作過程が克明に記録されていて、さまざまな作業が再現されていました。
まずは、半年ほどの真竹の若竹を切り出して、火であぶるところから始まります。
竹は3年ものが一番丈夫なのでは、という質問には、柔らかさが大事と伊藤さんが答えます。伊藤さんは当時のことをよく覚えておられます。その記憶力には脱帽ものです。
5分ほど火であぶった後、細く切り裂きます。そののち水につけたりして柔らかくし、薄皮をはぐように切り出します。
そのあと何回か柔らかくする工程を経て撚(よ)りにかかります。両手両足を駆使する様は、人間の四肢も立派な道具だと感心させられます。
特に撚りの最後に手で締め付ける工程がこの製作工程の肝なのではないでしょうか。
力のいる作業です。
結果がこれです。
縄の太さの違いがわかりますか?
一束5メートルの製品に仕上がりました。
井戸のつるべや、水桶の紐、山車と車輪を結ぶ補強材など、水に強く強度もありと、さまざまな生活の場で使われました。
日本の伝統技術はすごい!の一言。機会があれば大勢の人に見てもらいたいものです。
次回のろくろく上映会に期待、大です!