花嫁行列です。
2013年 03月 31日
「提灯取替え」
本物の花婿、花嫁がそれを再現してくれました。それも、この北条が縁で結ばれた二人。筑波大の卒業生と、現役生。街のみなさんがこれを見てかつての雰囲気を思い出してくれたらうれしい、と街を練り歩いてくれました。ありがたいですね。結構「提灯取替え」と聞いて、「それやったよ」とか「それ知ってる」とかいう声がたくさん聞かれました。
手順はこんな具合です。
1.嫁迎え
新郎家から新郎、仲人、親戚など数名で新婦宅へ花嫁を迎えに行きます。新婦家では新婦と親族が待っていて、ご挨拶の宴会が催されるのが通例です。それが済むと、新婦は近所の人たちに見守られながら、代表の親族とともに嫁ぎ先へ向かいます。
2.提灯取替えの儀
車が新郎家前に到着すると、いよいよ「提灯取替え」が始まります。これは「由来の異なる両家が関係を取り結ぶ」ということを象徴しています。儀礼には、新郎新婦、仲人、両家親族、そして五~七歳くらいの就学まえの男児と女児が参加します。その子供たちが両家の提灯をゆっくりと交換します。交換の回数はいろいろですが、三回半や七回半が多いようです。「半」というのは、最後に両家の提灯を「トン」と合わせる分を意味します。取替えの最中に掛け声など特になく、淡々と行われます。(当日配布された資料より抜粋)
その様子を写真でたっぷりとお届けします。
まずは「お嫁さん」
一緒に歩く女児と新婦宅に見立てた北条ふれあい館(田村呉服店)で新郎を待ちます。男児はどうしたかって?その辺ではしゃぎまわっているんでしょう。(笑)
すでに店の中は近所の人たちでいっぱいです。なにしろ呉服店だった店蔵の事とて、花嫁との相性はばっちりです。
店のまえにも大勢の見物人が群がって、一時交通渋滞も。
新婦の父の心境やいかに。そのうちワタクシめもこの悲哀?を味わうことになるんでしょうか。
そうこうしているうちに新郎の登場です。矢中の杜から歩いてきました。知り合いにご挨拶しながら。長年北条にかかわってきた新郎ならではの風景です。
いよっ!ご両人、待ってました。
いよいよ街へ繰り出します。ふれあい館の足場が痛々しいですが。
我が家の前も通ります。
矢中の杜に到着です。こんなに大勢の人たちが祝ってくれています。
提灯取替えの儀
終わって皆様にご挨拶。
記念写真も盛大に行われました。
提灯取替えの儀は、昭和三十年代まではまだ目にすることができたそうです。生活様式や価値観の変化の中で姿を消しましたが、北条にある「古くて新しい」ものに目を向けるきっかけとなれば幸いです。