江戸の商家暮らし
2008年 12月 25日
我が家にお出でになった方には大体説明しているので、
いまさら・・・なんですが、江戸時代のいわゆるシャッターのこと。
普段の店蔵の状態です。
揚戸を全部下ろしたところ。
右下にある、潜戸(くぐりど)です。
夜はここから出入りしたわけです。
二番目の写真に戻ってください。
左側の真ん中辺りに小窓があります。
「臆病窓」というそうです。
今、私が、はまっている小説家に佐伯泰英さんがいます。
この方の時代小説はえらく売れているようで、NHKでも陽炎の辻という題名で放映されています。
江戸時代のちゃんばら物なので、当時の商家も出てきます。
その中にこの「臆病窓」というのが出て来ました。
今のマンションの覗き穴と同じです。
アップにすると
よく見てください。扇子の形をした取っ手が付いています。昔の職人さんの
あそび心が分かるような気がします。
商家は銭があるというので、強盗に狙われることが多かったのでしょう。
時代小説にはこういったシーンがよく出てきますが、
これを見ていると、なんとなく実感できます。
「臆病窓」というのも、よく言ったものです。
いかにもおっかなびっくり覗き込んだ、といった様子が感じられますよね。
潜戸のある部分の板戸はほかの所よりも頑丈に出来ているようで、
えらく重いのです。簡単に蹴破られたりしないためですかね。
この重さを体感していただくために、
(自分ひとりじゃとてもじゃないけど疲れますので)
いつもお客様に上げ下げしてもらっています。